昨年AIDA社のDIVAという船で地中海のクルーズの企画を行ったが、今年はMein Schiff(マインシフ)という名前の船で、ウィーンフィルの音楽家たちののクルーズを企画している。
http://www.gyb.co.jp/10a/CQMV.html
この船はドイツのTUI社とアメリカのギャラクシー社のジョイントベンチャー事業である。
顧客はドイツ・スイス・オーストリーを対象にしていて、船内アナウンスや表示も全てドイツ語である。それだけクルーズのマーケットとして需要があるということだろう。
先日ジェノバにMein Schiffの視察に行ってきた。
この時期は1週間のサークルクルーズを行い、マヨルカ島→ニース→コルシカ島→ローマ→シシリア島→マヨルカ島 と廻るルートであった。
ところが例のアイスランドの火山噴火でこの船も大きな影響を受けたがその対応の機敏さに感服した。
ドイツ各地の空港(ベルリンやハンブルク、ミュンヘンなど)から航空機をチャーターしてマヨルカを往復するシステムになっているが、この空の便が空港閉鎖によりストップ。乗客はマヨルカ島からでられず、また次のお客さまはドイツ国内で足止め、という事態になった。
そこでこの船は、1晩マヨルカに停泊し、翌日のニース入港をとりやめてジェノバ(イタリア)に航路を替える対応にでた。
ドイツ各地の空港にはチャーターのバスを用意し、電話やメール・インターネットを通じて顧客に連絡。夜行バスで1,200人以上の人が翌朝にはジェノバに到着する、という離れ業を成し遂げた。素晴らしい対応だった。
私がジェノバに到着した時は船上にはおそらく2,500人くらいいた(下船と乗船がだぶったため)が雰囲気は穏やかで、やはり休暇のトラブルも自己責任、というコモンセンスを全体から感じた。
日本で同様の事態が起きたらどうなるだろうか・・・・ちょっと考えたくない感じである。