2008年4月8日火曜日

三菱重工業のMRJプロジェクト

MRJは日本の航空機メーカー・三菱重工業が開発している小型旅客機である。
名称は三菱リージョナルジェット (Mitsubishi Regional Jet) の略で、2007年2月に決定した。経済産業省の推進する事業の一つであり、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) が提案した環境適応型高性能小型航空機計画により、国の助成を受けて開発される。日本が独自の旅客機を開発するのはYS-11以来40年ぶりである。

・・・・・・以下日経新聞メルマガより転載・・・・・・・・
「悲願の『国産機』計画が始動」------------------------------------------------------------
三菱重工業が小型ジェット機「MRJ」の開発を正式決定しました。第1号の顧客は全日本空輸。プロペラ機の「YS-11」以来となる本格的な国産旅客機が5年後にお目見えします。

日本の重工各社と米欧の旅客機メーカーの関係を自動車に例えるなら、米ボーイングや欧州エアバスが完成車メーカーで、重工各社は部品メーカー。日本勢にとって、新しい機体の開発プロジェクトを自ら率いることは悲願でもありました。技術力は世界に認められています。日本勢は米ボーイングに主翼や胴体など構造上、重要な部材を納入しており、日本勢の参加なくしては、「B777」「B787」などのベストセラー機は開発できませんでした。重工各社は社用機などとして使われる小型機「ビジネスジェット」の開発でも海外メーカーに協力してきました。

ただし、MRJがどれほど売れるか、現段階で見通すのは難しいようです。国産機計画がまだ構想の段階で、米国の大手航空会社の調達担当役員に質問したことがあります。「日本勢が開発したら買いますか」。答えはこうでした。「日本は第2次大戦で米軍を悩ませた『零戦』を開発した実績もある。優れた機体になるだろう。だが当社が真っ先に買うことはない」。購入に消極的なのは、「アフタサービスのネットワークを築くには何年もかかる。きちんとできるか確かめてからでいい」と考えるからでした。この役員は「自前主義にこだわらず、ボーイングにOEM(相手先ブランドによる生産)供給して、ボーイングの責任で売ってもらった方が、事業としては成功するぞ」と指摘していました。こうした販売面に限らず、「MRJ」には数々のハードルが待ち受けています。分野は異なりますが、ホンダも航空機事業に乗り出しました。2010年から自社開発のビジネスジェットの納入を始めます。巨額の開発費用がかかる航空機事業は日本の国内市場だけを相手にしていては成り立ちません。北米や、アジアの新興国などの需要を取り込むことが欠かせません。日本の製造業は遅れて始めた自動車でついに世界をリードする立場に上り詰めました。果たして、航空機でも一泡ふかせることができるでしょうか。(浩)

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