2009年10月23日金曜日

カボタージュとは?

カボタージュとは?

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2008/07/21 02:36 UTC 版)

カボタージュ(Cabotage)とは交通に関する規則の一つ。

国内輸送を自国業者に限定するのか、他国の業者にも開放するのかという規則のことで一般には規制がかかっている状態、つまり他国業者の船や飛行機が国内運航ができない状態を指す。

一例を挙げるとパナマやリベリア等の船籍を持つクルーズ客船が日本国内だけで完結するクルーズ業務をできないということで、このため日本資本のクルーズ会社は船籍を日本に置いている。便宜置籍船が不可能なので日本の客船会社のクルーズ料金が高騰している原因の一つにされている。

米国では1817年以来カボタージュ政策がとられている。日本でも内航海運業法(1952年5月27日公布)によって国際的な競争を排除してきた。

カボタージュの規制がかかっていないと日本の国内航路でも客船と貨物船の両方で便宜置籍船が参入できるため、利用者側からすればクルーズ料金や海運コストが安くなるメリットがある反面、船籍を置くことによる国の税収入が減る、自国の内航海運産業が仕事を奪われる可能性がある、安全規則のゆるい便宜置籍船によって安全性に対する問題が生じる可能性がある、などのデメリットがある。

国際的な市場開放と競争優先の大きな流れの中で、規制するか開放するか、慎重な議論が進められているところである。

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