2009年6月13日土曜日

成田・関西空港におけるU/Lルール適用の一時停止について

国土交通省は本日「成田・関西空港におけるU/Lルール適用の一時停止について」
を発表した。

http://www.mlit.go.jp/report/press/cab03_hh_000084.html

ULルールとは・・・
航空会社が与えられた発着枠を活用せずに放置しないよう、発着枠に対する運行便数が8割未満の場合、翌年のダイヤで同じ時間帯の発着枠を没収し、空いた発着枠は他社の振り分ける制度。「U/L(Use it or Lose it)ルール」で、一定期間内に発着枠を80%以上使用しなかった場合、翌年にその時間帯で発着する権利を失うもの。

<以下報道発表>
本邦社を含む世界の航空会社は、昨年末からの経済危機による需要の落ち込みに新型イン
フルエンザによる旅行の手控えが追い討ちをかけ、例えば、成田空港発着路線においては、
搭乗率が40%未満の航空機が本年5月には16%を占めるなど、需要が著しく落ち込んでい
る状況です。

 こうした中で、混雑空港である成田・関西空港のスロットの有効活用を目的として導入し
ているU/Lルール(注)を継続した場合には、航空会社は自社のスロット維持のため搭
乗率の低い便の運航継続により収益の更なる悪化を余儀なくされるほか、効率の悪い運航
による地球環境への悪影響も懸念されるところです。
今回の需要の低迷は、不可抗力によるものであるため、空港会社の主な収入源である空港
使用料収入への影響も十分踏まえつつ、2009年夏ダイヤの全期間(本年3月29日~10
月24日)、全路線を対象に、成田・関西空港におけるU/Lルールの適用を一時停止するこ
ととし、本日、関係航空会社に通知いたしました。

また、運航キャンセル後の空きスロットを国際チャーター便により有効活用し、観光振興にも
資するため、国際チャーター便に係る行政手続について、通常、運航10日前までに義務付け
られている申請を、特別に運航5日前まで受け付けることとし、併せて通知いたしました。

なお、EU、オーストラリアにおいても、2009年夏ダイヤにおけるU/Lルールの適用の
一時停止を既に決定しています。

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国土交通省によると、景気後退と新型インフルエンザにより需要が低迷する航空業界を支援するための措置。この措置により航空会社は、需要に応じて減便、運休などの施策を柔軟に実施しやすくなる。国土交通省航空局国際航空課によると、在日航空会社代表者協議会(BOAR)からも要請があったといい、今後2空港で減便や運休が実施される可能性がある。

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