
LCCの跳梁跋扈
と書くと、LCC(ローコストキャリアが悪者のようになってしまうがそういう意味ではありません。)
と書くと、LCC(ローコストキャリアが悪者のようになってしまうがそういう意味ではありません。)
バルセロナ空港を昼過ぎに出発するAirEuropaに乗って2時間。Lanzarote島に着いた。普通の人々が気楽にリゾートに来る、といった感じの乗客で空席もかなり目立つ。
バルセロナ空港で驚いたのは<ベルリンまで往復9ユーロ!>という大きな広告看板。AirBerlinのものだが、滑走路周辺には見たことがないエアラインが沢山駐機している。どれもLCCだ。
「最近バルセロナは観光客で年中混雑するようになった」と現地の方が言っていた。それもヨーロッパ各国からLCCを利用して手軽に旅行ができるようになったからだ。ロンドンまで1セントという信じられない料金もあるそうだが、これは勿論話題づくりのためだろう。「ベルリンまで往復12ユーロ。3家族で旅行しました。」と彼女は言っていた。EU圏内は本当に国内のようになってきた。
破格の低価格シートは限定された数のようだがこれでコストを回収できるのだろうか。
僕の乗ったエアーヨーロッパは快適だった。機内食も有料で赤ワインとバゲットで8ユーロ。サービスも普通だし、機内食が有料なのも合理的に思えた。欲しい人が有料でサービスを受けることでクルーの仕事も潤滑に運ぶし、何よりも軽食ではあるが、メニューから選ぶことができる。
日本は島国なので空と海の交通は必須だが、国際情勢からみてLCCの攻勢から逃れるのはむずかしいように思える。他のアジアの国の空港がハブとなってしまう可能性が大きいからだ。今回出張したカナリア諸島やクロアチアの田舎にも<コードシェア>で同じフライトに3つもキャリア名が入っていた。つまりアライアンス運賃で多数の航空会社で発券することが可能になっているのだ。同じ状況が日本にも押し寄せて来ている。日本として、オープンスカイ構想の戦略が具体的に見えないのは政治に問題があるのだと思うが、民間への規制緩和だけでなく「道筋」を示さなければならない時期だと思う。
JLやNHは国内で高速化する新幹線との価格競争を抱え、これからの企業運営には厳しいものがあるが、日本流のサービスは世界でトップクラスだと感じるし、それこそがグローバルスタンダードの中で生き残るためのポイントになるのではないかと思う。Visit Japanのヴィジョンとともに空の道もインフラ造りが必要だ。しかも急務である。羽田や成田の増枠だけを議論している場合ではない
0 件のコメント:
コメントを投稿