JALグループ、IATA国際航空運賃の改定を申請
JALグループは、IATA※運賃調整会議での決議に基づき、日本発着IATA国際航空運賃の改定を本日国土交通省に申請した。
新運賃は日本および関係国政府の認可を条件に、2008年4月1日に日本を出発する旅程から適用となる予定。
※IATA=International Air Transport Association(国際航空運送協会)
日本―欧州間の国際線航空運賃は、IATA(国際航空運送協会)による運賃設 定が見直され、来年度より新たに各キャリア毎の運賃を平均化したフレックス フェアが導入される。また時を同じく下限(IATA-PEX運賃の30%)撤廃に伴う 国際航空運賃の自由化がスタート。日欧間の運賃体系は、今後大きく変化する ことが予想される。
フレックスフェアについて
(政府規制等と競争政策に関する研究会議事概要平成19年6 月1 日公正取引委員会)
○ フレックスフェアの基準となる運賃は何か。フレックスフェアが,キャリア運賃と同様の水準であるならば,基準運賃としての意味がなくなるのではないか。また,フレックスフェアに上乗せする「プレミアム」とは何か。
→ フレックスフェアは,各航空会社のキャリア運賃を集めて,これを平均化したものである。キャリア運賃は,必ずしもインターライニングを前提としていないものであるのに対して,IATAのフレックスフェアは,インターライニングを確保するためのものとしての意味がある。「プレミアム」とは,インターライニングの価値であり,欧州における「プレミアム」は,6%となっている。
日本=欧州間運賃策定方法の変更
IATA運賃はアジア=米州間、アジア=欧州間、アジア域内など地域ごとにIATA運賃参加航空会社が集まってIATA運賃調整会議で運賃及び規則を策定、変更している。この会議はIATA運賃の利便性や公益性に鑑み各国の独占禁止法(競争法)の適用とならない特別措置を受けて開催されている。
欧州競争法当局は、2007年10月をもって日本=欧州間をはじめとする欧州発着全路線の、IATA運賃調整会議に対する競争法適用除外措置撤廃を決定した。このため日本=欧州間のIATA運賃については、今回改定の運賃からIATA運賃調整会議に依らずに、各航空会社の運賃を基にIATAが機械的に算出するフレックスフェア方式に移行した。
注:フレックスフェア方式の概念
1)路線、クラスごとに各航空会社の最も高い運賃の平均を算出する。 2)連帯運送の価値として1)の平均額に10%を乗じた額を次年度のIATA運賃とする。
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